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デトロイト・トロント・ナイアガラ 摩天楼の大都会と大いなる自然を巡る旅

2016-09-01

アメリカ合衆国とカナダの国境付近に連なる五大湖。世界最大級の淡水湖周辺には、北アメリカ有数の商工業地帯が広がり、著名な都市が連続して存在している。アメリカ側ではデトロイトやシカゴが大都市圏を形成し、カナダ側ではトロントがカナダ最大の都市として発展している。観光のデスティネーションとしての人気も高い。言うまでもなく五大湖は雄大な自然の宝庫であり、避暑や自然のアクティビティを求めに、多くの人々が訪れる。有名なナイアガラの滝も、この五大湖の一部と言っていいだろう。滝は、五大湖のエリー湖からオンタリオ湖に流れるナイアガラ川にあり、壮大なスケールでビジターを圧倒する。

デトロイトやトロントに降り立ってみると、美しい湖畔に摩天楼が立ち並ぶ光景に感嘆する。湖はまるで海のようで、摩天楼から見た水平線は遠く広がっている。

都市を遊び、自然を遊ぶ旅。湖畔の大都会から出発して、ナイアガラの雄大な自然へと向かってみよう。

text_sky photo_Taro Otake special thanks to_Detroit Metro Convention & Visitors Bureau,
トロント観光局 The Toronto Convention and Visitors Association, Niagara Falls Tourism

Access
北アメリカのゲートウェイ都市、デトロイトへは、成田国際空港および中部国際空港からデルタ航空の直行便で約12時間。デトロイトからトロントへは、デルタ・コネクションのフライトで約1時間15分。

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ヘリコプターから眺める大迫力のナイアガラの滝。滝に向かう観光船は「ホーンブロワー・ナイアガラクルーズ」だ。

多彩なアクティビティで滝を愉しむ - ナイアガラフォールズ

Niagara Falls

1万年を超える太古に現れたと言われる自然による完璧な彫刻を体験するために、ここナイアガラの滝には毎年およそ1500万人もの人々が訪れる。文字通り、滝を地名とするナイアガラフォールズの街は、国境を挟んでアメリカとカナダ双方に存在する。古くはナイアガラの急流を活かした発電による重工業で、近年は観光業で発展している。特にカナダ側では周辺地域の観光地化がますます進み、ホテルやレジャー施設が次々に建設されている。“ハネムーンシティ”とも呼ばれるほど、新婚旅行にも人気だ。カジノや劇場など、滝だけに頼らないアクティビティも提供され、滝を満喫した後でも飽きずに滞在ができるだろう。

トロントから高速道路を走ること1時間半ほどで、ナイアガラフォールズに到着する。自然豊かな風景に、突如高層ホテルや展望タワーが現れる。その向こうは轟音を立てて流れ落ちる壮大な水のシャワーだ。まずは純粋に大迫力の滝を体感してほしい。カナダ側でのアクティビティでは、空からも船からも、そして滝の裏側という至近距離からも見物することができる。「ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ」では、入場するともらえるレインコートを着て、エレベーターで約45m降下。そこからトンネルをくぐり展望台へ出て、滝を間近にする。流れや風向きによってずぶ濡れ具合は変わるが、基本的には、台風の大雨のなかにいるような凄まじさが体験できる。もう少しゆったりと滝を眺めたいという向きには、ヘリコプターがお勧めだ。ホテルなどの近代的施設と大自然の滝が同居する景色は、ここでしか見られない。

ナイアガラのステイと言えば、豪華なカジノなどが揃う大規模ホテルが定番だが、次の滞在には落ち着いた雰囲気のブティックホテルはいかがだろう。20世紀初めの建物を改装した歴史あるホテル「オールド・ストーン・イン」は、石や木材を基調としたクラシックなデザインが特徴。ロビーやレストランに配されたアンティークの家具や調度品が、重厚なラグジュアリー感を演出している。 

Journey Behind the Falls [ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ]

滝の裏側から激流を体感!
冬でも営業し、凍った滝を見られる。ただし、防寒対策は万全に。各種アクティビティがセットになったアドベンチャーパスを買うとお得で便利だ。専用チェックインやシャトルバスが利用できる。

www.niagaraparks.com/niagara-falls-attractions/journey-behind-the-falls.html

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Niagara Helicopters [ナイアガラ・ヘリコプター]

上空からナイアガラを一望
約12分の空の旅。ヘッドホンを通して各国語に対応したオーディオガイドが聴ける(日本語対応あり)。午前9時より日没まで運行(ただし天候によって運休)。

3731 Victoria Ave. Niagara Falls, Ontario, Canada
Tel: +1-905-357-5672
www.niagarahelicopters.com/

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Old Stone Inn [オールド・ストーン・イン]

シックな大人のブティックホテル
客室はモダンとクラシックの両スタイルがあり、ラグジュアリーな雰囲気が漂う。レストランやバーでは地元食材の料理やお酒を味わえて評判だ。

6080 Fallsview Blvd. Niagara Falls, Ontario, Canada
Tel: +1-800-263-6208
www.oldstoneinnhotel.com/

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湖畔のリゾートタウンでワイナリー巡り - ナイアガラ・オン・ザ・レイク

Niagara on the Lake

ナイアガラ川に沿うように、ナイアガラパークウェイの道路が整備されている。この道を通り、滝の北(下流)にある小さな街、ナイアガラ・オン・ザ・レイクに向かってみよう。滝周辺の賑わいを抜け出すと途端に辺りは緑に覆われ、快適で気持ちの良い森林浴ドライブだ。途中、所々に絶景ポイントがあり、車や自転車を止めて写真を撮ったりしている観光客を多く見かける。高台に広がる公園クイーンストンハイツもその一つで、ここではレストランで休憩や食事もできる。

車を走らせること約30分。車窓には一面、ぶどう畑が広がる。実は、ナイアガラ地方はワインの一大産地だ。カナダワインは少量生産の上、自国消費がほとんどなことから、国外はもちろん国内でさえ貴重な代物だ。そのため知名度は高くないが、近年では世界トップレベルの品評会で高評価を受けるほどの実力を誇る。

ナイアガラ・オン・ザ・レイクには、テイスティングや見学ツアーが充実しているワイナリーが数多く存在し、ワイン好きにはたまらないエリアだ。「トゥリウス・ワイナリー」では、スパークリングやアイスワインなどバリエーションに富んだワインが揃い、日本人ソムリエの飯田貴博さんが常駐しているのも心強い。「カナダ産ワインと言えばアイスワインのイメージが強いですが、同じ緯度のヨーロッパとよく似た気候や土地の条件で生まれた高品質のワインを味わってほしいです」と飯田さんは語ってくれた。実際、程よく酸味の利いた、驚くほど繊細で優雅な味わいは、カナダワインのイメージを覆すものだ。「ドイツ系、フランス系、イタリア系などそれぞれ特徴のあるワイナリーに実績ある醸造家が集ってワインを表現しています」

ナイアガラ・オン・ザ・レイクは、18世紀、英国植民地時代のアッパーカナダ(現在のオンタリオ州)最初の中心都市になった古都だ。今も19世紀当時の建物がそのままに残され、古き良き時代の面影が漂う。自然に抱かれた歴史ある街を拠点に、ゆったりとワイナリー巡りの旅を愉しんでほしい。

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ナイアガラ・オン・ザ・レイクの中心、クイーンストリート界隈には、情緒あふれるホテルやレストラン、ショップが集まり、多くの人々で賑わう。

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夏の週末などには、ワイナリーで華やかなイベントが行われることも。ご覧のように広い敷地のトゥリウスでは、お酒を飲みながらのブルース&ロックコンサートが好評だ。

Queenston Heights Restaurant [クイーンストン・ハイツ・レストラン]

ナイアガラ川を見下ろす絶景レストラン
クイーンストン・ハイツ・パークにあり、眺望と食事が一緒に楽しめる。日曜にはボリュームのあるサンデー・ブランチが人気。冬季休業。

14184 Niagara Parkway Queenston, Ontario, Canada
Tel: +1-905-262-4274
www.niagaraparks.com/niagara-falls-restaurants/queenston-heights-restaurant.html

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Trius Winery at Hillebrand [トゥリウス・ワイナリー・ヒルブランド]

ナイアガラワインのパイオニアワイナリー
品評会で受賞のスパークリングを始め、ワイナリーとしても評価が高い。カナダの食材にこだわった料理とワインが味わえるレストランも併設し、カナダワインを思う存分満喫できる。

1249 Niagara Stone Rd. Niagara-on-the-Lake, Ontario, Canada
Tel: +1-800-582-8412
www.triuswines.com/

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“自動車の都”は文化と芸術の街 - デトロイト

Detroit

北アメリカはもちろん、日本・アジアや欧州、中南米をつなぐ巨大ハブ空港、デトロイト・メトロポリタン空港。エクスプレストラムが走るターミナルに見覚えがある向きも多いだろう。米国内線へのトランジットなどで利用客は多いが、市街地まで降り立ったことがあるという人は少ないかもしれない。デトロイトは、世界に名の知れた“自動車の都”。かつて20世紀初頭にヘンリー・フォードが工場を建設、後にビッグ3と呼ばれるゼネラルモーターズ(GM)とクライスラーも近くに誕生し、デトロイトは全米一の自動車工業都市として発展した。近年の経済的な混乱を経てもなお、この街が自動車産業の中心として果たす役割は大きい。しかしここは、自動車だけの街ではない。経済的に繁栄した時代の資産として、実は多くの見所が存在している。経済力を背景にした文化・芸術面での勢いある姿を感じることができるのだ。

「デトロイト美術館」は、古代エジプト美術から現代美術まで6万5千点以上の作品を所蔵するアメリカを代表する美術館の一つ。自動車業界の有力者らの資金援助を経て世界屈指のコレクションを誇る美術館として成長し、アメリカでゴッホやマティスの作品を初めて購入した公共美術館としても有名だ。今では年間約60万人が訪れている。

音楽ファンにとって忘れることができない伝説のレコードレーベル、モータウンはデトロイト発祥だ。モータウンは“モーター・タウン”の略というのは有名な話。創業者によるかつての小さな本社・スタジオが、現在「モータウン歴史博物館」となっている。軽快で独特なサウンドを創り上げた当時の、魔法のような時間を追体験することができる。

いずれも、ダウンタウンから近いところでまとまって観光が可能だ。移動には、車のチャーターが便利。自動車産業の隆盛とともに育った文化・芸術を尋ねてみてはいかがだろうか。

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再開発で公園も整備されているデトロイトリバーサイド。

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空港からダウンタウンに向かう途上に「ヘンリー・フォード博物館」がある。貴重なクルマのコレクションなどが展示され、アメリカの産業史、生活史がわかる。

The Westin Detroit Metropolitan Airport [ウェスティン・デトロイトメトロポリタンエアポート]

空港直結のモダンなホテル
預け入れ手荷物がなければ、空港のセキュリティエリアからホテルへ行き来が可能。吹き抜けのロビーに、庭園やレストラン、バーが備わり、フィットネスも揃い快適に滞在できる。

Detroit Metropolitan Airport 2501 Worldgateway Pl. Detroit, MI
Tel: +1-734-942-6500
www.starwoodhotels.com/westin/property/overview/index.html?propertyID=1415&language=ja_JP

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Detroit Institute of Arts [デトロイト美術館]

デトロイト復興のシンボル
財政難による収蔵品売却の危機を国内外からの援助により乗り越え、今なお世界中の多種多様な美術品が揃っている。

5200 Woodward Ave. Detroit, MI
Tel: +1-313-833-7900
www.dia.org/

52点の所蔵品が来日し、9月25日まで大阪展、10月から東京展を開催。
詳しくはウェブサイトを。
www.detroit2016.com/

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Motown Museum [モータウン歴史博物館]

数々の名サウンドが生まれた場所
館内には、所属した有名アーティストの衣装などが飾られ、お宝満載。レコーディングスタジオ「スタジオA」とコントロールルームが、そのまま残されている。

2648 W Grand Blvd. Detroit, MI
Tel: +1-313-875-2264
www.motownmuseum.org/

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マルチカルチャー都市の魅力に触れる - トロント

Toronto

世界の住みやすい都市ランキング”の上位常連、カナダ最大の都市であるトロント。街を歩いてみると、いたるところに格式のある古い建物が建っていることがわかるように、約200年前から街の歴史は始まっている。さらに第二次大戦後、世界各地からの移民が押し寄せ人口も急増。商都、カナダ経済の拠点としての地位を確立した。なんと人口の半分以上が移民(留学生も含む)。それぞれの人種が街に溶け込み、“マルチシティ”“モザイク都市”と呼ばれている。

そんなことからも、外国人にも寛容で、治安もいい。街歩きをするのにも快適な都市だ。中心街のどこにいても目に入るのは「CNタワー」。街に入ったら、この展望台で街の位置関係を把握してみるのもいいだろう。展望台には回転レストランもあるから、美しいトロントの光景を見ながら食事も可能だ。移動には、街を縦横無尽に走る、トロント名物のストリートカー(路面電車)や地下鉄が便利。名所を結ぶ2階建てのツアーバスもうまく利用できれば、旅の幅が出てくるはずだ。

大都市だけに見所は盛り沢山。個性的なデザインの美術館や博物館など文化施設が点在するのはもちろん、ダウンタウンには劇場が集中し、さながらブロードウェイの様相。ミュージカルやオペラを観劇するのもお勧めだ。様々な人種が集まるエネルギッシュな都市らしく、食やショッピングも充実している。チャイナタウン、リトルイタリー、ギリシャ街、インド街など、一区画進むだけで建物や行き交う人々が変わり、異国情緒が味わえる。特に豊かな自然に恵まれ、農業や畜産、漁業など世界トップレベルの国内生産量を誇るカナダの食材をベースに、それぞれの国のアレンジを加えた多彩なグルメは滞在中のお楽しみだ。

秋には、ナイアガラからトロントを経て、ケベック州につながる“メープル街道”も紅葉に染まる。この街を訪れる理由がまた一つ、増えたようだ。

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オンタリオ湖に面するトロント。夏の水辺では客船も多く行き交い、ボートやカヌーなど思い思いに愉しむ市民の姿が。フェリーに乗って湖上の島「トロントアイランド」を訪れてみてもいいだろう。

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オフィスや住宅などの高層ビルが林立する近代的な風景。「CNタワー」がひときわ目立つ。

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街角ごとに趣の異なった街並み。ショッピングも満喫できる。

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代表的なスポットへはストリートカーが連れて行ってくれる。写真左側の建物は、北米でも最大級の美術館「アートギャラリー・オブ・オンタリオ(オンタリオ美術館)」。

Casa Loma [カーサ・ローマ]

富豪が建設した“丘の上の邸宅”
1900年代初めにヘンリー・ぺラット卿が巨額を投じて築き上げた中世様式の豪邸。現在では一般に開放され、有名観光スポットの一つになっている。日本語でのガイドサービスあり。

1 Austin Terrace, Toronto, Canada
Tel: +1 416-923-1171
www.casaloma.ca/

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The Distillery Historic District [ディストラリー地区]

ウイスキー蒸留所がお洒落スポットへ
ビクトリア時代の産業建築物を保存、再開発し、テナントにはレストランやブティック、ギャラリーなどが入る。レトロでスタイリッシュなお洒落な雰囲気だ。トロントでも地ビールが流行りとか。移民の街らしく、ビールの種類は豊富だ。

www.thedistillerydistrict.com/

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