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California LA発カリフォルニア紀行、風光明媚な旅へ

2017-03-01

アメリカ西海岸カリフォルニアといえば、どんな印象を持たれるだろうか。一年を通して温暖な気候、晴れの日をもたらす太陽と青く澄んだ空、先進的で暮らしやすい街の雰囲気。どれも正解であり、訪れればさらに、忘れられない場所になるに違いない。とはいえ、ロサンゼルスなどいわゆる大都市を訪れたことはあっても、そこから足を延ばしてカリフォルニアのさらなる魅力に接したことがある人は少ないかもしれない。

カリフォルニアの歴史は米国では新しく、スペイン統治からメキシコへ、そして19世紀にアメリカへ割譲、ゴールドラッシュが続き、いかにも新天地なイメージがあるかもしれない。しかし、地名や建築など、随所にかつて属していた文化が感じられ、知れば知るほど面白いエリアと言ってもいいだろう。たとえばロサンゼルス(Los Angeles)の地名は、天使を意味するスペイン語に由来している。今回ご紹介するサンタバーバラの街も、スペインの街を感じさせる魅力あるリゾートだ。西海岸ならでは、風光明媚な景色も、旅に出かけるのに充分な理由になるだろう。LAを飛び出して、車でも列車でもあなたなりの楽しみ方で、いざ、カリフォルニアのまだ見ぬ街を訪れる旅へ。

text_sky photo_Taro Otake
special thanks_Visit California, Visit Santa Barbara, Ojai Visitors Bureau, Visit San Luis Obispo County

Access
カリフォルニアへの玄関口、ロサンゼルス国際空港へは羽田空港からデルタ航空の直行便で約10時間。

カリフォルニアならでは、陽光が注ぐサンタバーバラの早朝。青い空と青い海を望む港町には、サイクリングを楽しむ人々の笑顔が似合っていた。

カリフォルニアならでは、陽光が注ぐサンタバーバラの早朝。青い空と青い海を望む港町には、サイクリングを楽しむ人々の笑顔が似合っていた。

美しき"アメリカのリビエラ" - サンタバーバラ

Santa Barbara

海と山に囲まれたアメリカ屈指のリゾートは、多くのセレブも移り住む人気の街。
スパニッシュ・コロニアル様式の美しい街並みの中を、ショッピングにグルメに、街歩きが楽しめる。

ロサンゼルスから車で約1時間、アムトラックでも約2時間ほど、日帰りでも訪れることができる位置にサンタバーバラはある。アメリカの“リビエラ(イタリア語で“海岸”を意味)”と言われるほどの景勝地。古くから高級リゾート地として多くの著名人も訪れ、あるいは住む街だ。ロサンゼルスから近く、それでいてヤシの木が続く海辺の地に、赤い屋根と白い漆喰の壁の建物が立ち並ぶ。落ち着いた、心地よい時間が流れる街に身を置けば、ハリウッドスターが多く移り住んでいるというのも納得できる。

街はこじんまりしていて、車がなくても見て回れるのが観光目的のビジターにも嬉しい。前述のアムトラックの駅も、街のメインストリートであるステートストリート(State Street)に面していて、到着後すぐに中心部へ散策に向かうことができる。ダウンタウンにはブランドショップやストアー、カフェが軒を連ね、ウインドウショッピングだけでも飽きない。さすが温暖なエリアだけあって、レストランやカフェの多くは歩道にテーブルや椅子を置き、外での食事が楽しめる。海辺の街ならでは、このエリアでとれた鮮度豊かな魚料理はもちろん、ウニの産地としても有名、スペイン植民地時代などに由来する美味しいメキシコ料理など、グルメの見どころも多い。ゆったりとした街の雰囲気を反映してか、メキシコ料理もタコス専門店の形態が多く見受けられるなど、カジュアルなレストランが多いのも特徴かもしれない。地元産の食材を活かした料理に、カリフォルニアワインとのペアリングで、西海岸グルメを思う存分満喫できるだろう。

街並みを眺めるだけでもその特徴を感じられる街だが、歴史あるスポットをお勧めしよう。「サンタバーバラ郡コートハウス」は全米で最も美しいとさえ言われている裁判所。1925年の地震で崩壊したが、29年に再建された宮殿のような建物だ。エレベーターで上がれば、そこには一面、360度のパノラマでサンタバーバラの街並みが望める。館内の無料ツアーも開催。歴史ある建物と、景色とを一気に体験することができるスポットだ。

黄昏時、コートハウスからサンタバーバラの街を一望する。緑あふれ、様式の整った美しい建物が立ち並ぶ市街の向こうに、海が見える。

黄昏時、コートハウスからサンタバーバラの街を一望する。緑あふれ、様式の整った美しい建物が立ち並ぶ市街の向こうに、海が見える。

歴史的資産を保全しながら、景観整備を重視した都市計画により、現在の美しい街並みが出来上がった。豊かな時が過ぎていく。

歴史的資産を保全しながら、景観整備を重視した都市計画により、現在の美しい街並みが出来上がった。豊かな時が過ぎていく。

海沿いに広がる街、その背後には豊かな山々がある景勝地。港町らしくマリーナを散策するのも楽しい。

海沿いに広がる街、その背後には豊かな山々がある景勝地。港町らしくマリーナを散策するのも楽しい。

日本にも輸出されているほどの美味しいウニはマリーナの朝市でも味わえる。週末のビーチサイドではアーティストたちのイベントも行なわれているから、訪れたい観光スポットには事欠かなそうだ。

日本にも輸出されているほどの美味しいウニはマリーナの朝市でも味わえる。週末のビーチサイドではアーティストたちのイベントも行なわれているから、訪れたい観光スポットには事欠かなそうだ。

Eat This, Shoot That! Santa Barbara Food & Wine Tours [サンタバーバラ・フード・アンド・ワイン・ツアー]

グルメを味わいながら街並みを堪能
サンタバーバラの街並みを知るのに適したフードツアー。美しい建物の中で、様々な料理を体験することができる。スマートフォンでの料理撮影のコツも教えてくれるのも魅力。ツアー中、街にはあちこちにアートがあり、聞けば地元の生徒の作品だとか。クリエイティブを大切にする風土なのだ。

Tel: +1-805-364-0564
eatthisshootthat.com

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西海岸の"パワースポット" - オーハイ

Ojai

絶景を誇る山あいの街には、多くの芸術家や作家が移り住み、アートの香りが溢れている。
豊かな自然を感じることができる、癒しの街だ。

サンタバーバラと同様、ロサンゼルスから車で1時間半ほどの距離、こちらは海ではなく山あいの小さな街がオーハイだ。ネイティブアメリカンの言葉で“月の谷”を意味するこの街、確かに、山々に囲まれた自然豊かで長閑な佇まいに身を委ねていると、なんだかいつもより月や星々の存在を近くに感じられそうだ。東西に谷が走るその独特の地形は、日の出は早く、日の入りは遅く、太陽の輝きを存分に受けた山々は、夕暮れ時には黄金に染まる。そんな不思議な土地柄からか、1970年代には多くのヒッピーが訪れる場所だったが、近年、オーガニックやパワースポットといったキーワードとともに、街の人気が再燃している。豊かな自然環境を活かした地元でのオーガニック食材にこだわるレストランやスーパーが充実、大手チェーンではなくローカルのショップが多い。また、それらをテーマにしたイベント、あるいは音楽フェスも開催され、週末ともなるとさらに多くのビジターたちで賑わっているのである。

自然の恵みに対しての強いこだわりがこの街の特徴かもしれない。小規模な農場が多いオーハイ。1800年代に植えられたオリーブの木を“再生”し、現在ではグルメ雑誌やカリフォルニアオリーブオイル協議会による賞も得ている「オーハイ・オリーブオイル」も、そんな小規模だが確かな品質を誇る造り手の一つだ。オーガニックかつオリーブを傷つけないよう手作業を大切にして行うオリーブオイルの生産は、この土地とその恵みへの愛がなし得るものだろう。

こじんまりした街の中心部には数十軒のショップが並ぶ。アートの街らしいギャラリーをのぞいてみるのもいいだろう。そこからさらに山中へ進むと、ハイキングトレイルも楽しめるコースや、冷涼で清らかさを感じる滝、さらには眼前に広がる絶景など、思い思いに自然へと身を預けることができる。数々の哲人やクリエイターがこの地を活動の場として選び、拠点としたのも頷ける気がする。自然に囲まれ、空を身近に感じ、その土地の食べ物を大切にする。そして、自分らしくあり、自分らしさを表現する。その思いが至極当たり前に息づく街。西海岸の“パワースポット”とも言われる所以は、そんな癒しの空気感にあるのかもしれない。

西海岸の”パワースポット” - オーハイ
西海岸の”パワースポット” - オーハイ

Bart’s Books [バーツ・ブックス]

営業はサンセットまで、屋外の有名書店
世界にも類を見ない最大級の屋外書店。古本やアート本を数多く扱い、屋外ならではやわらかい日差しの下、くつろぎながら図書館のように本を読むローカルも。オーハイでの社交の場でもある。

302 W Matilija St, Ojai, CA 93023
Tel: +1-805-646-3755
www.bartsbooksojai.com

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Ojai Olive Oil [オーハイ・オリーブオイル]

自然の恵みを存分に受けたオリーブオイル
「ベスト・オブ・オーハイ」受賞のナチュラルなオリーブオイルや、オリーブベースの化粧品などを求めることができる。オリーブ園内ツアーとテイスティングを毎日実施。

1811 Ladera Ridge Road, Ojai, CA 93023
Tel: +1-805-646-5964
www.ojaioliveoil.com

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セントラルコーストの自然に溶け込んだ街 - モロベイ

Morro Bay

異様な岩がランドマーク。漁業で栄えた港町は、散策にも程よいこじんまりした街並みが、訪れる人々の心を和ませる。

カリフォルニア州サンルイオビスポ郡。セントラルコーストと呼ばれるこのエリアには、いくつかの観光都市が集まっている。サンルイスオビスポ郡には田園地帯が多く、古いカリフォルニアの名残を留める長閑な地域だ。その中、人口1万人ほどの小さな港町、モロベイは漁村の風情ある観光地。湾の端から突き出た部分に位置するモロロック(Morro Rock)という大きな岩山で有名だ。モロベイに向かう途中、眼前にこの異様な岩山が飛び込んでくると、立ち寄って確かめたくなるほどの印象的な自然の産物。高さ200メートルほどの火山マグマが固まってできた岩で、20世紀中盤までは採石も行われていたが、現在では史跡に指定され、先住民の特別な儀式など以外では登ることが禁じられている。

湾にはセイウチやアザラシのような海洋動物や青サギ、ペリカンなど野鳥もたくさん。カヤックのレンタルなどのアクティビティで、美しい海とともに動物たちを眺めるのも楽しい。浜にのんびり寝ころんでいるアザラシや、海の上に浮かぶラッコの姿を間近に見ることができる。

モロベイから海岸沿いを車で30分ほど北上するとサンシメオンという町に入る。ここの丘の上にはカリフォルニア観光でも必見のスポットがある。「ハーストキャッスル」だ。カリフォルニアにはいくつもの大邸宅がある。ハリウッド映画スターやハイテク企業の実力者たちが、大豪邸を建て、プール、ヨガスタジオなどを次々と増築している。しかし、どんな大邸宅でも、この“城”に勝るものはないだろう。新聞王、ウィリアム・ランドルフ・ハーストが個人宅として贅の限りを尽くし1947年に完成させた建築は、カリフォルニア初の女性建築家、ジュリア・モーガンによる設計。51ヘクタールの広大な敷地に造られ、テラス付きガーデン、噴水、プール、テニスコートなどを備え、何よりも丘の上から、太陽の光が降り注ぐ広大なセントラルコーストの眺めを堪能できる。

モロベイの海辺にはレストランがいくつも並んでいて、新鮮なシーフードが味わえる。モロロックを眺めながらの食事もまたこの地ならでは。街にはアットホームな雰囲気が漂う。サーフショップやお洒落なインテリアショップなど、海辺の街らしい洗練さも。規模は小さいが、気さくであたたかみのある場所だ。
モロベイの海辺にはレストランがいくつも並んでいて、新鮮なシーフードが味わえる。モロロックを眺めながらの食事もまたこの地ならでは。街にはアットホームな雰囲気が漂う。サーフショップやお洒落なインテリアショップなど、海辺の街らしい洗練さも。規模は小さいが、気さくであたたかみのある場所だ。

モロベイの海辺にはレストランがいくつも並んでいて、新鮮なシーフードが味わえる。モロロックを眺めながらの食事もまたこの地ならでは。街にはアットホームな雰囲気が漂う。サーフショップやお洒落なインテリアショップなど、海辺の街らしい洗練さも。規模は小さいが、気さくであたたかみのある場所だ。

この辺りの海岸付近の多くは高台で、岸からは木造の桟橋が海に向かって伸びている。散歩や釣りをする人が浜辺を行き交う。

この辺りの海岸付近の多くは高台で、岸からは木造の桟橋が海に向かって伸びている。散歩や釣りをする人が浜辺を行き交う。

Hearst Castle [ハーストキャッスル]

西海岸を見下ろす新聞王の豪邸
サンシメオンの丘にそびえ建つお城は、文字通り豪華絢爛。100を超える部屋と3つのゲストハウス、ホールなどを備え、詳細を見学するには1日では回りきれない。

750 Hearst Castle Rd, San Simeon, CA 93452
Tel: +1-800-444-4445
hearstcastle.org

  • Hearst Castle
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温泉とワインで近年注目の街 - パソロブレス

Paso Robles

古くから温泉のある保養地としても知られていたこの街は、近年カリフォルニアワインの生産地として急成長を遂げている。

今や高級ブランドも多く、味や品質に定評があるカリフォルニアワインをお好きな方も多いだろう。サンルイオビスポ郡にあるこの聞き馴染みのない街では、素朴で家族経営のワイナリーの数々が注目を集めている。

パソロブレスには、起伏のある丘陵と日当たりの良い谷に200軒以上、面積にして約1万ヘクタール以上のワイナリーがある。ここはカリフォルニアでもトップレベルとされるローヌスタイルのワインの産地。優れたワイン製造者たちが集まり、この地域をカリフォルニア州でも指折りのワイン生産地へと変えてきた。それぞれをテイスティングしながら巡れば、きっと好みのワインを求めることができるだろう。また、コンテンポラリーなワインカントリーならでは、地元のグルメの魅力とも融合しているのも嬉しい。ワイナリーの成長とともに、レストランも切磋琢磨してきたのかもしれない。西海岸の先進性をうまく取り入れながら、古くからの資産を昇華したと言えるだろう。

パソロブレスが、他のワインカントリーと違う特色に温泉がある。古来より鉱泉で知られ、19世紀の中頃には鉱泉で入浴できるホテルが建てられている。これが現在の「パソロブレスイン」の前身だ。この鉱泉が、ゴールドラッシュの興奮も冷めやらぬ開拓者たちを惹きつけたのかもしれない。やがて鉄道が通り、その豊かな自然ゆえに多くの農作物が作られ、一時期はアーモンドや穀物の生産者が集中するほどの発展を遂げていた。幾度かの建て替えを経ながら、ホテルには政治家から俳優、メジャーリーガーなど多くの著名人が訪れている。

街の中心部は、公園をぐるりと囲むように低層のショップやオフィスが並ぶ、抜けた青空が気持ちよい田舎町の風情だ。歩いて散策できる小さなダウンタウンには、お洒落なお店も多くとても清潔で、のんびりできるだろう。古くからの農場に田舎道。豊かに実るブドウ畑。歴史情緒あふれる素朴な姿で、旅行先として素晴らしい長期滞在にぴったりの街。それがパソロブレスだ。

公園は、街を代表する癒しの場であり社交場である。野外ステージでの音楽コンサートなどイベントも開かれ、週末には多くの人たちで賑わう。

公園は、街を代表する癒しの場であり社交場である。野外ステージでの音楽コンサートなどイベントも開かれ、週末には多くの人たちで賑わう。
photo_TRAVEL PASO ROBLES ALLIANCE

中央にあるのが時計塔。街のシンボルだ。緑豊かな公園の周りに、趣きある建物が美しく佇む。

中央にあるのが時計塔。街のシンボルだ。緑豊かな公園の周りに、趣きある建物が美しく佇む。
photo_TRAVEL PASO ROBLES ALLIANCE

とても1日では回りきれないほどのワイナリー。豊かに育まれたブドウで、ワイン製造者たちが新しいブレンドを生み出している。多様性と楽しみに満ちた、自分好みのワインを見つけてほしい。

とても1日では回りきれないほどのワイナリー。豊かに育まれたブドウで、ワイン製造者たちが新しいブレンドを生み出している。多様性と楽しみに満ちた、自分好みのワインを見つけてほしい。

Paso Robles Inn [パソロブレスイン]

天然温泉付きのラグジュアリーなホテル
大きな庭を囲んで宿泊棟やレストランが並ぶ。温泉付きの部屋では、室内もしくはバルコニーで温泉が楽しめる。写真の部屋ではバルコニーに温泉バスタブが設置されている。

1103 Spring St, Paso Robles, CA 93446
Tel: +1-805-238-2660
https://www.pasoroblesinn.com

  • Hearst Castle
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Niner Wine Estates [ナイナーワインエステート]

優雅な時を過ごせる美しいワイナリー
美しく広大なブドウ畑を眺めながらテラスでテイスティングができる。地元の食材を使った料理とのマリアージュが楽しめるレストランも併設(営業時間は確認が必要)。

2400 Highway 46 West, Paso Robles, CA 93446
Tel: +1-805-239-2233
www.ninerwine.com

  • Hearst Castle
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